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これってケース!マーケティング研究編:『住宅街に喫茶店がなぜ増えるのか?』
社会には、私たちに多くの学びや気づきを提供する素材=ケースがたくさんあります。
何気なく目にしたことでも、深く考えればさまざまな学びや気づき、そして、そこから見えてきたことを自分の仕事や生活への参考、応用にすると思いもよらない役立ち方をすることがあります。
このシリーズでは「あら、これってケースですね!(略して、これケー)」と言うようなニュースや出来事をピックアップし、ご紹介します。今回は、マーケティング研究編として、『住宅街になぜ、喫茶店が増えるのか?』をケースにディスカッションのポイントなどを整理してみたいと思います。ここでご紹介する「これケー」は、企業研修(今回は、マーケティングや新規事業立案、店舗・エリアマーケティングなどの研修)のケースとして活用できるテーマを取り上げております。
ケース:住宅街に喫茶店がなぜ増えるのか?
東京都内や都市圏を中心に展開してきた大手の喫茶チェーン店が、 ビジネス街から都市圏外、住宅街にその範囲を広げ始めています。マーケティング、業態開発の点で注目したいのが、銀座ルノアールさんが郊外型店舗として「ミヤマ珈琲」さんを立ち上げ、5年以内に100店舗まで増やすとの展開を図っていることです(SankeiBiz、朝日新聞デジタルより)。ビジネス街、都市圏では、セルフ式のコーヒーショップのチェーン店が目立ちますが、住宅街の郊外店は、回転率よりも居心地を重視する傾向があり、専門店程の極端な落ち着きとはやや趣が違う、気軽さ、居心地と言う表現がマッチする雰囲気が感じ取られます。また、郊外店はほとんどが駐車場を備えており、自宅との距離感を更に近めています。
マーケティング視点によるケース・ディスカッション
- 喫茶店の郊外型店舗を増やす戦略の背景を、マクロ分析のPESTで整理すると、どのようになるか?
- この戦略のSTPを仮説立てすると、どのようになるか?
- 上記2.に基づいた4Pは、どのようなものか?
- 喫茶店の郊外型店舗の「潜在競合(異業界・異業種の競合)」には、どのようなところが考えられるか?
- 喫茶店の郊外型店舗の競合対策(顕在競合、潜在競合の両方を含む)として、今後どのような差別化策が必要か?
- 喫茶店の郊外型店舗の業態開発を参考に、自分の会社の新たな戦略を考えた場合、どのようなアイディアが思い付くか?
- マクロ分析のPEST
- P:Political(政治、法律的環境要因)
- E:Economic(経済的環境要因)
- S:Social、若しくはsociocultural(社会的環境要因)
- T:Tchnological(技術的環境要因)
- STP
- S:セグメンテーション(市場細分化)
- T:ターゲティング(標的市場)
- P:ポジショニング(独自の位置付け、差別化)
- 4P
- P:プロダクト(商品 ※メーカーの場合は製品とすることある)
- P:プライス(価格、価格帯)
- P:プロモーション(販売促進の方法、宣伝のしかた)
- P:プレイス(流通経路、立地)