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【ザ・ストーリー】コンサルティング・研修会社の新規事業とマーケティング<2>ニーズ発見編「ブログを書く人の動機・ニーズ」
はじめに(毎回掲載)
私たち、ヒューマンマネージコンサルティング株式会社では、コンサルティング事業、研修事業に続き、新たな事業の立ち上げを検討しています。私たちが考える新規事業とは、“これまでにない”、“他社さんにはない”=つまり、『ありきたりではない優位化・差別化された事業』でありたいと考えており、また、それを具体的に実行するためのマーケティングも同様に優位化・差別化されたものでありたい考えています(新規事業・マーケティングを考えるのでれば当然ですが)。そして何よりも、今この瞬間も将来も『社会のニーズに応えるビジネス』を立ち上げ続けて行きたいと考えています。
ここでは、私たち、ヒューマンマネージコンサルティング株式会社が立案中の自社の新規事業について、その検討経緯や結果をストーリー仕立てで掲載しています。どの新規事業にも言えることですが、自分(達)の力でできることは限られており、実現のために多くの方の協力が必要になります。この企画にご賛同いただけるのであれば、皆様のさまざまなノウハウや強みを活かされたご協力・ご協賛をいただければ幸いです。
【ザ・ストーリー】コンサルティング・研修会社の新規事業とマーケティング<2>ニーズ発見編「ブログを書く人の動機・ニーズ」
前回のテーマ
(前回の内容)前回は、時代の流れから、どのようなコンセプトのビジネスを作り上げて行くかを、特に、知識・情報産業の観点から考えてみました。今回は、その時代の背景から社会のニーズを考えてみたいと思います(マーケティングの考え方で言えば、外部環境分析の段階から機会を見付け、ニーズの発見・抽出へとつなぐ段階となります)。
※この記事では、企業名、サイト名が出てきますが、記事を読みやすくするために呼称なしで示しております。関係者の方には甚だ失礼と存じますが、何卒、ご容赦、ご了解をお願い申し上げます。
日本で何人がブログを書いているかという難しい集計
その頻度は人によって違いはあるものの、ブログや書き込み類する行動をする人が年々増えています。facebookやmixiのようなSNS、twitterのような簡易ブログ、FC2、Ameba、Blogger、livedoor、Yahoo! ブログ、JUGEM、楽天ブログのようなブログサイトのblog、そして各企業のホームページに設置するブログや掲示板、更には、テーマ別では、価格コム、食べログ、@cosme(いづれも口コミ)、cookpad(料理)、知識共有では、Yahoo! 知恵袋、教えて!GOO、ニュースコメントやbuzzサイト、キュレーションまで含めれば、naverまとめ、togatherまとめなどなど、切りがないほどにブログ投稿するサイトが増え、またサイトに投稿する人の数も頻度も本当に増えてきました。
日本のブログ人口は何人か、ブログの開設数はいくつかという議論にもなるかもしれませんが、どこからどこまでをブログと言うかによって(捉えようによっては、LINEもSNSの一つでブログと言えなくもないし、オンラインでの連絡手段とするだけでなく、近況のやり取りに使う人も少なくない)、集計のしかた、集計結果が全く異なると思われます。2000年を過ぎたころから、ブログの利用者数が2,000万人を超えたと言われましたが、当方の把握、認識からすると、SNS、簡易ブログ、ブログサイトのblogの利用者数は、日本全国で3,000万人前後(1人で、SNS、簡易ブログの両方をしていても1人と数える計算)で、また、SNS、簡易ブログ、ブログサイトの利用者数は、他のテーマ別のサイト、コメント、キュレーションサイトの利用もしている(重複している)ので、大凡この3,000万人あたりと捉えて良いのではないでしょうか(年齢層別の集計は別途調査中)。
<参考> 2013年の日本の総人口:1億2729万8千人、年齢別人口は、0~14歳人口:1639万人、15~64歳人口:7901万人、65歳以上人口:3189万8千人(総務省統計局より)
SNSでは仲間に「近況」を共有したい、
ブログでは「知識・情報」を伝えたい、そして認知度を上げたい、アフィリエイトをしたいなど
ここからは「ブログを書く人の理由=なぜ、ブログを書くのか(ブログを書くニーズ)」について考えることしますが、ここでもブログと言うと幅が広がり過ぎるので、1.SNS、2.簡易ブログ、3.ブログサイトのblogの区分で検討してみたいと思います。
先ず、どのブログにも共通して言えることは、どれも『承認欲求』(人から認められたい)という欲求があって投稿していることと、ポイント性・順位、可視化などの所謂『ゲーミフィケーション』によって投稿する動機が起こり投稿しているということが根底にあります。例えば、facebookで「いいね」と承認される快感と「いいね」がどれだけ集まるかのポイント性(ゲーミフィケーション)が最も基盤になっています。これはどのブログにも言えることですが、反応・反響が小さければ自然とブログを書かなくなるでしょうし、SNSサイトやブログサイトの多くが、ユーザー数を維持する、伸ばすために、この「承認欲求」と「ゲーミフィケーション」を満たす機能を取り入れています(このことは、以前のブログ、「【コラム】ゲーミフィケーションをマーケティングや社内施策に導入する(1)」に掲載されています)。
ブログを書く人の動機・ニーズ(非金銭的)
=1.承認欲求(人から認められたい)
=2.ゲーミフィケーション(競争感覚で自分が求める目的への達成感を味わいたい)
今後の新規事業の立ち上げにあたっては、特にインターネットビジネス、ブログサイト・プラットフォームをつくる際は、そもそもこの欲求を満たしたいというニーズがあることは明らかであり、「承認欲求」、「ゲーミフィケーション」の要素を取り入れることは必須と言えます。
ここまでは主に非金銭的な動機・ニーズについて触れてきましたが、金銭的な動機・ニーズにも目を向けてみたいと思います。金銭的な動機・ニーズは、個人と事業者で区分して考えることができます。
ブログを書く人の動機・ニーズ(金銭的)
=1.個人の場合・・・アフェリエイトによる収入
=2.事業者の場合・・・自分のビジネスのブランディング
1.の個人の場合については、アフェリエイトは、所謂、ブロガーと呼ばれるプロフェッショナルをはじめ、ブログを本業としないサイドビジネスの位置付けで収入を求める場合での大きな拠り所となる手段と言えます。facebookやmixiのようなSNS、twitter、Amebaのような他のブログとの連携も含めて如何にして自分のサイトに誘導し、クリック率を上げるか、また、クリックにつながりやすい業界・商品、例えば、化粧品のような商品の記事をどれだけ書き上げるか、その取り組みの動機・ニーズは、「アフェリエイト収入」という金銭的なものに依存します。
そして、もう一つの金銭的動機・ニーズは、2.の事業者における「ブランディング」です。ブランディングと言うと抽象的なのでもう少し別の言葉に置き換えると、「自分のビジネスの注目と購入を喚起するための取り組み(自分のビジネスを特に際立たたせて注目をあおり、購入を喚起する)」ということになります。会社や店舗のサイトのブログ、facebookページやgoogle+ページ、All Aboutのガイドなどの総合、専門の情報サイトを通じた「その道、分野のプロとして情報、視点・発想、経験、思いなど」を広範に、若しくはターゲットユーザーに発信、共有することで、ブランディング=自分のビジネスの注目と購入の喚起を図るブログの活用のしかたです。
ここまでをまとめると、書く動機を喚起する、書くニーズを満たすインターネットビジネス、ブログサイト・プラットフォームには、「①承認欲求」「②ゲーミフィケーション」「③アフェリエイト」「④ブランディング」の主要4要素が含まれなくてはならないことがわかります。
そして、第5の要素としての商品化・・・
今後において、できれば満たしたいニーズ、正確に言えば、「潜在的ニーズ」であり、ブログを書いてくれた人に還元したいベネフィットとのようなものですが、 「①承認欲求」「②ゲーミフィケーション」「③アフェリエイト」「④ブランディング」の総合の結果として「⑤商品化」するプロセス・仕組みが織り込まれることです。できれば組織協力型のゲーミフィケーションで「共同・協働(共創)で商品化」すると楽しさ、面白味が沸きプロセスとして非金銭的な動機・ニーズを満たし、更には、商品化の結果として金銭的な動機・ニーズを満たすことにもつながります。この第5の要素まで十分に含まれたインターネットビジネス、ブログサイト・プラットフォームを何とか完成させ、ユーザーに楽しんでもらいたいものです(やはり「初音ミク」的な共創した作品は、もっと商品化されて多くの人に接点を持ってもらった方が、多くの人の楽しさにつながる)。
更に5つの要素に入らない次のようなことも・・・
ブログを書く動機・ニーズに、これまで述べてきた5つの要素に当てはまらない(考えようによっては一部は当てはまりますが)、次のようなものもあります。
・日常コミュニケーションの補完 ・思考・頭の整理 ・備忘録 ・(誰に見てもらいたいわけでもないが)自己主張、うっぷん晴らし、ストレス解消
インターネットビジネス、ブログサイト・プラットフォームを作る際は、こういったブログを書く動機・ニーズもあることを考慮しておくことも必要でしょう。
以上 ヒューマンマネージコンサルティング株式会社 眞下